福井繊協「技ありの逸品展」、エコ企画の開発相次ぐ

2008年09月16日 16:58

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レーヨンをうまく料理し新しい質感をPR(広燃)
2008年09月16日 16:58
 福井県繊維協会がこのほど開催した第2回目となる「技ありの逸品展示・交流会」には福井県内の産地企業36社・団体が34のブースを構え、独自の製品や技術を公開。今年はエコを意識した新商品、セルロース系アウター素材などが注目された。山﨑ビロードが昨年の出展以降、着手した共同開発による案件を今回、発表。昨年は展示会後、出展者や来場者による共同開発案件が9件具体化しており、今年はこれを上回る成果が期待されている。
今回の「技ありの逸品展」では丸岡ファインテックス協同組合の「バイオマーク」、山﨑ビロードのオーガニック袋織りベルベットのようなエコを意識した企画や広撚、旭陽産業の「バイロフト」、明林繊維の「ファビオ」のようなセルロース系素材が目を引いた。
 丸岡ファインテックス共同組合は米デュポンの生分解性ポリエステル「アペクサ」を導入し織ネーム「バイオテックス」を商品化。まだ、試験生産段階の商品ではあるものの、技あり展への出展を皮切りに、環境を意識した織ネームとして早期市場導入を目指していく。
 山﨑ビロードはオーガニックコットンとホタテの貝殻を混入した和紙糸との複合で開発した袋織りベルベットをエコ企画として打ち出した。ホタテの貝殻が発揮する消臭性能、VOC吸着性能なども特徴。
 同社は前年の技あり展に出展以降、ブースが隣り合った渡辺繊維との共同開発に着手し和紙糸を導入。昨年のジャパンクリエーションで紹介されたという大正紡績からオーガニックコットンを調達し、今回の新素材開発につなげた。
 旭陽産業、広撚は独ケルハイム・ファイバーズの扁平レーヨン短繊維「バイロフト」で新素材を開発した。
 旭陽産業は日清紡との連携で「バイロフト」による物作りを進めている。インナー、アウター向けの糸売りを09年春夏からスタートさせる計画で、今回の出展を北陸の機屋、ニッターとの「共同展開につなげられれば」との意欲を示す。
 広撚はアセテートやトリアセテート、綿、ウール、シルクとの混紡糸(ブランド名は未定)を開発。扁平レーヨンがもたらす独特の風合いを最大限に引き出すための加工技術の完成を急いでおり、自社のテキスタイル部門、宮田毛織、中外国島、小塚毛織との連携を通じ09年秋冬からTXの販売を立ち上げる。
 明林繊維はレーヨン長繊維とウールとの複合素材「ファビオ」を出展。ソトーとの共同開発で難易度の高いレーヨン/ウールの加工技術を「ほぼ確立した」成果を求評した。
 輸出を中心とする販売をすでに立ち上げており、同じ生機でさまざまな表面感を出せるようにする加工のバリエーション拡充と取り組んでいく。
 福井産地では非衣料、非繊維でもユニークな取り組みが進められている。
 八田経編はポリエステル100%のダブルラッセルによるスペーサーファブリックを出展。優れたクッション性能が評価され、北京五輪・マラソン代表のシューズ(ソール材)に採用されている。
 ミツヤは排水から有害な金属成分を除去する捕集材を参考出品。経産省「地域新生コンソーシアム研究開発事業」に採択された案件で当面、アンチモンの除去をターゲットにクラレ、前田工繊などとの共同開発に力を入れていく。
 和装の寺岸絹織はシルクフィブロインをミックスした食品「まゆの恩返し」をPR。フィブロインには体内の余分な脂肪を吸着して体外に排出する効果があるという。
 絹あられ、シフォンケーキ、ロールケーキ、バウムクーヘンなどを地元(坂井市春江町)の土産物屋、ネット通販で展開しており、技あり展への出展で「繊維以外の来場者とのつながりができた」という。
 福井繊協は「産地として何かをやらなければならない。展示会の継続については賛否両論があるものの、私はいろいろ修正を加えつつ続けていくべきだと考えている」(武田寿一副会長=タケダレース会長)としている。



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