スポーツメーカー、進むコラボレーション

2009年06月25日 10:13

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 スポーツメーカーで、アパレル事業をさらに強めようとする動きが出てきている。アシックスは、アパレル事業拡大が全社戦略であるアシックスチャレンジプランを達成するための大きな手立てとし、ミズノも今年度からスタートした中期計画で、アパレルの売上高を最終年度の11年度に585億円と、08年度比13・6%増に持って行く計画だ。あくまでもスポーツを軸としたものだが、素材の機能とテクノロジー、感性を組み合わせながら商品を作り上げるもので、低成長下で市場を新たに創造しようとする狙いもある。

 
スポーツ市場は、依然市況が軟調気味に推移している。今期は、消費マインドが依然低調で、販売価格の低下もあってさらに厳しくなるとの見通しだ。収益率を高めるには、事業構造を改革しながら商品の優位性を確立し販売を強化することが必要であり、それらに取り組むポイントの1つにアパレル事業強化がある。
 ミズノのアパレル強化策
 ミズノは、スイムと法人向けアパレルを除くアパレル事業の中期計画を策定し、最終年度に売上高585億円(08年度実績515億円)を見込んでいる。マルチトレーニングアパレル市場への取り組み強化など、事業成長のための各種戦略を推し進める。同市場での売上高を11年度に、08年度比2倍に持ってゆく考えで、クロスティックと各種競技を連動させた売場つくりでウエア、インナーのトータル展開、シューズとのコーディネート訴求やアクセサリーの販売も促進。チャネル政策では、売上規模を2倍に持ってゆくため、全国のミズノクロスティック拠点店を強化。09年度で約64店舗(前年度比20%増)を予定し、店舗の増加などを図る。
 コラボレーション
 アシックスも同様に、アパレル事業拡大のための取り組みに一段と力を入れている。その一環として、主力のオニツカタイガーの拡大をにらんでデザイナーの岩谷俊和氏と契約。また、ユナイテッドアローズとの間で合弁会社を4月10日に設立している。資本金は3000万円で、アシックス86%、ユナイテッドアローズ14%の出資。事業内容は、オニツカタイガーのシューズ、ウエア、バッグ、アクセサリーほかの商品企画全般と店舗運営指導など。ユナイテッドアローズが参画するのは、ファッション・ライフスタイル系企画力のサポートと、海外事業推進に向けたノウハウの吸収、人材育成など。オニツカタイガーのグローバルな売上高は、08年度で128億円。このうちアパレルは10億円強だった。これを10年度で30億円、11年度以降50億円を目指す。そのポイントが今回の取り組みである。
 コラボレーションという形では、ヨネックスが2案件を発表している。その1つが、ウォルト・ディズニー・ジャパンのコンシューマ・プロダクツ部門との間でラケットスポーツカテゴリー分野でのバッグ、ウェア、アクセサリーの商品ライセンス契約。もう1つは、学生衣料などを製造販売しているトンボ(岡山市)と提携して、学校体育衣料ブランド「ヨネックス」を今秋からトンボが発売する内容だ。
 ヨネックスでは、「トンボとのブランドライセンス契約によって、『ヨネックス』のブランドを学生に浸透させたい」(製商品開発部長米山修一常務)と強調。トンボは、「学校体育衣料の市場は、出荷ベースで500億円ほど。当面50億円を目指すが、『ヨネックス』が達成のための切り札になる」(第一事業本部長近藤知之常務)と主張している。
 また、ブランドの一新などにも拍車がかかりそうだ。デサントが、「マンシングウェア」の活性化と需要の積極的な創造をにらんで新たに3世代MDを推進する――ようにだ。
 こうした取り組みはスポーツ業界で生じていることのほんの一例にすぎないが、企業連携によってこれまで対応が不十分であった市場に参画しやすくなり、新たな技術やブランド力を磨く契機になるなどメリットも生み出せる。そうした方向が強まってきている。
       



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